The 7th concert


日時 2005年3月26日(土)18時開演
場所 同仁キリスト教会
入場料 2000円
指揮 佐藤 宏充
出演 大森寿枝 滋田聖美 小林ちほ  辻山洋美 村松織部(賛助出演) 原梨花子(アンサンブル・アマデウス)
笹子まさえ 山口克枝
井東譲 辻端幹彦 
青木順一 富塚研二 中瀬日佐男(賛助出演) 伊藤 直人(アンサンブル・アマデウス) 酒井 恒蔵(アンサンブル・アマデウス)
大熊敏子 櫻井由理(Pf)
寺下真理子(1stVn) 牛山玲名(2ndVn) 山本法子(Va) 長谷川陽子(Vc) 熊谷麻弥(Cb)
プログラム ホザンナ KV223(166e) inG
ディクシットとマグニフィカート inC KV193(186g)
Sop.滋田聖美 Ten.辻端幹彦 Bas.中瀬日佐男
ロレトのリタニア inD KV195(186d)
Sop.村松織部・大森寿枝 Alt.山口克枝・笹子まさえ Ten.辻端幹彦 Bas.中瀬日佐男
ミサ・ソレムニス inC KV167 「三位一体の主日のミサ」

プログラムの内容

ディクシットとマグニフィカート
毎日行う「聖務日課」がある。「朝課」から「終課」まで最大8つの日課があるが、音楽の面でもっとも最大に行われるのが晩課(ヴェスペレ)である。この伝統はルネサンスまでさかのぼり、特にモンテベルディ「聖母マリアの夕べの祈り」等でよく知られている、モーツァルトは2曲(K321とk339)の有名な晩課を書いている。本日演奏する曲はその5、6年前の1774年7月にザルツブルク大聖堂用に作曲された。この曲は晩課を構成する各詩篇などのうちで、最初に歌われるDixit Dominusと最後の Magnificat のみが作曲されている。

リタニア
夕暮れになると連祷(先導者が神や聖母マリアに対する呼びかけを行い、会衆がそれに「われらとあわれみたまえ」「われらのために祈りたまえ」を繰り返して応答する祈りの形式)を唱えるために集まる準典礼的な儀式は、18世紀には民衆に非常に好まれており、そのための信心会や信徒会といったものがあった。モーツァルトは最も好まれていた二種類の連祷のためにそれぞれ2曲ずつ作曲している。本日の連祷はイタリアのアッシジ近くの、聖母マリアにちなんだ巡礼地ロレートで始められたといわれている「ロレートの連祷」の2曲目である。
1774年の4月か5月に作曲する。歌詞の繰り返しによる単調さを避けるために、5つの楽章をコントラストのある書法を用いて、それぞれことなった性格のものにしようと心がけているが、同時にできるだけ器楽曲のように均整の取れた構造にしようとする配慮もしている。最初のリタニアであるK109と比較すると規模がはるかに大きくなり、形式的にもソナタ形式の多用などで整ってきている。なお、モーツァルトの連祷は曲としてはまったく連祷の形式はとっていない。

三位一体の主日のミサ
1773年6月の三位一体の主日のためにミサ曲を作曲した。演奏場所はザルツブルクであるためにオーケストラはヴィオラがない。この曲はアインシュタインによればミサ・ソレムニスということになっているが、演奏時間は約25分で、グロリアがカンタータ形式で作曲されていないなど、どちらかというとミサ・ソレムニスとミサ・ブレヴィスの中間のような曲である。ボローニャのマルティーニ神父への手紙で「コロレド大司教がミサの作曲に当たっては45分以上かかるものであってはならない」という規則を課したことを嘆いているが、典礼上の規則を遵守しつつ表現力が豊かで優れた音楽を作曲するといった要請に成功したとアインシュタインは言っている。
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