The 12th concert


日時 2008年2月15日(金)18時半開演
場所 同仁キリスト教会
入場料 2500円
音楽監督 佐藤宏充
指揮 鈴木恵里奈
出演 秋田薫・大森寿枝・滋田聖美・高橋知子・水流陽子
辻山洋美・山川一江・山口克枝
生駒文昭・井東譲・富塚研二・辻端幹彦・中瀬日佐男
アンサンブル・アマデウス
大熊敏子・太田恭子(Pf)  関口将史(Vc)
プログラム Misericordias Domini KV222(205a)
クレド・ミサ  KV257
「アポロとヒアチントゥス」Nr.9 メリア、アポロ、オーバルスの三重唱
メリア:秋田薫  アポロ:山川一江  オーバルス:井東譲
「コジ・ファン・トゥッテ」 Nr.13 六重唱
フィオルディリージ:高橋智子  ドラベラ:山口克枝  デスピーナ:大森寿枝
フェランド:辻端幹彦  アルフォンソ:生駒文昭  グリエルモ:中瀬日佐男
「魔笛」夜の女王のアリア
夜の女王:滋田聖美
「魔笛」Nr.16 童子の三重唱
童子T:秋田薫  童子U:辻山洋美  童子V:山川一江
「コジ・ファン・トゥッテ」Nr.1 フェランド、グリエルモ、ドン・アルフォンゾの三重唱
フェランド:辻端幹彦  グリエルモ:生駒文昭  アルフォンゾ:中瀬日佐男
「フィガロの結婚」 Nr.11 ケルビーノのアリア
ケルビーノ:山口克枝
「後宮からの誘拐」Nr.21 ヴォードヴィル〜フィナーレ(合唱)
ベルモンテ:辻端幹彦  コンスタンツェ:滋田聖美
ペドリロ:富塚研二  ブロンデ:高橋知子  オスミン:生駒文昭
合唱:モーツァルト連、アンサンブルアマデウス

プログラムの内容

Misericordias Domini KV222(205a)
Misericordias Domini        主のお憐れみを
   Cantabo in aeternum        永遠に歌い讃えよう
1775年、モーツァルト19歳の作品。この曲は「いかさま女庭師」を作曲後、対位法的力量を示すため書かれたといわれている。
かなりの自信作だったらしく、師であるマルティーニ神父に総譜を送付し、賞賛された曲である。 歌詞は上記のようにきわめて短いもので、詩篇第88編の冒頭の一節である。 この歌詞が延々と11回繰り返される。
ベートーベンの第九を想起させるような旋律が、弦楽器によって奏でられている事も、特徴的である。

クレド・ミサ  KV257
T.キリエ U.グローリア V.クレード W.サンクトゥス 
X.ベネディクトゥス Y.アニュス・デイ
ザルツブルクにおける1775〜1779年(19〜21歳)のモーツァルトは、5つの『ハ長調ミサ』を作曲している。
中でもこの作品は、「際立って充実した内容をそなえたもの」と言え、モーツァルトの全ミサ曲の中で、19世紀中ごろまで、手書き譜の形で、最も流布していた。 なぜ、『クレド・ミサ』とよばれているか?
〈サンクトゥス〉に伝統的なメロディ「ジュピター音型」(ドーレーファーミー)が2回出てくる。 この音型は当時ウィーンなどでよく「クレード」に用いられていた。 また〈クレード〉で信仰告白の叫びの言葉「クレード」が何回も繰り返され印象的である事が、考えられる。

アポロとヒアチントゥス
モーツァルトの父レオポルドと親交のあったザルツブルク大学のギムナジウム(大学の付属学校)の教授が教育活動の一環として、 学生によるオペラ上演にあたりギリシア神話をもとに台本を書き、当時11歳のモーツァルトに作曲を依頼した。 モーツァルトの少年期における初の本格的なオペラである。
ガラコンサートのオープニングを飾るこの三重唱はオペラの最終幕(第3幕)の最終場で主人公アポロと彼の恋人メリア、その父オエバルスによって歌われる。 友人ヒアチントゥスの不慮の死により誤解を受けたアポロがその疑いも解け、晴れてメリアと結ばれる事となり、 父の祝福と共に苦しみの後の幸せと永遠の愛と平和を讃える喜びに満ちた三重唱である。

後宮からの誘拐 
「後宮からの誘拐」はドイツ語で作られたオペラとしては史上初めてウィーンで成功をおさめた作品です。 それまでドイツ語で上演されていたもので成功していたのは外国語の翻訳作品だけだったので、この成功に皇帝は大変満足しました。
作品は当時流行のトルコを舞台にしたもので、強いイギリス人女性、残酷なトルコ人、 という当時のステレオタイプのキャラクター作りがなされていますが、物語以上に音楽の美しさが随所にちりばめられた作品です。
本日は終幕の五重唱「あなたのご恩は忘れません」と、太守セリムの徳をたたえる合唱を演奏します。

コジ・ファン・トゥッテ
2人の青年たちはそれぞれの自分の恋人は貞淑であると信じている。 老哲学者は『それでは君達は戦場へ出征することにして、恋人が新しい男性に移り気を起こすかどうか見てみようじゃないか』と提案。 2人の青年はその案を受け入れ、裕福なアルバニア人に変装し、口説きにかかる。
さて、娘たちの反応は?
はじめは激しく拒絶するものの、世慣れた小間使いの手引きもあり、結局は新しい恋をうけいれてしまう。 そして老哲学者の言葉。「人は女の心変わりを非難するが、それは女心の必然性なのだ。女はみんなこうしたもの!〜Cosi Fan Tutti!〜」
ところで、当時の新聞に掲載されていた『実話』をもとに、ダ・ポンテが台本を作ったという説があるが、真相はいかに・・・・・

魔笛 
モーツァルト最後のオペラ(ジング・シュピール)。旅一座の座長シカネーダーの依頼により作曲
お伽噺のような世界と、宗教的・哲学的な内容を音楽によって融合させている。
王子タミーノは、夜の女王からたのまれ、ザラストロに捕えられている女王の娘バミーナ姫を救い出す決心をする。 女王はタミーノに危難よけの魔笛を授ける。鳥刺しのパパゲーノも供に加えられ、3人の少年たちの案内で、ザラストロの神殿へと向かう。
実は、女王が悪人で、ザラストロは高僧とわかり、彼のもとでさまざまな試練や修業を行ない、めでたくバミーナと結ばれる。 パパゲーノもまたパパゲーナと出会い、2組の恋人たちは、人々に祝福される。

フィガロの結婚
18世紀半ばのスペイン。伯爵家に仕えるフィガロと伯爵夫人の侍女スザンナが結婚式を挙げる日。
フィガロは、伯爵がスザンナに言い寄っている驚愕の事実を知ります。伯爵夫人は夫の浮気癖を嘆くばかり。 フィガロ、スザンナ、伯爵夫人は伯爵を懲らしめるべく、あの手この手の策を講じますが、 小姓ケルビーノやフィガロに言い寄るマルチェリーナ、復讐に燃える医師バルトロなど色々な人物が入り交じり、 伯爵家は大騒ぎ。様々な駆け引きが繰り広げられる伯爵家の一日を、美しい音楽で綴ります。
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